私が住んでいるところの付近には大きなバイパスがはしっており、ありがちなちょっとしたラーメン街道になっている。(本当にミニマムだが)
その中でも突出して人気の高いラーメン店があり、時間帯によっては店前に長蛇の列をなしていることが多々ある。
私は、婚約前の一緒に住んでいる彼女が居る。
その彼女も私も夜に小腹がすきラーメンを食べることを結構得意とする。
そのようなこともあり、しばしばその近所の人気ラーメン店に彼女と食べに行っている。
味は飛び抜けて美味しいというわけでもないのだが、なぜだか通ってしまうのだ。
何度かそのラーメン店に足を運んでいるうちに、厨房の中、スタッフの表情や会話を注視するようになった。
厨房のなかはラーメン店にしては至極清潔で、スタッフはいつもニコニコしている、これが人気店の所以なのだと確信した。
そんなことを繰り返しているうちに私たちはすっかりこのラーメン店のファンになったのだ。私たちはラーメンの味だけを好んで行っているわけではなく、このラーメン店の「ファン」になったから通っているのだ。
ファンになった私たちは、頼まれていないのに食べ終えたラーメン鉢を、スタッフが片付けやすいようにカウンターの上に上げている。気持ちよく食事ができてありがとうという感謝の意といいますか。
たまに布巾で拭いたりもする。
そんな中、昨日、仕事帰りにそのラーメン店に行こうとしたのだが、残念なことに昨日は定休日だったのだ。
仕方がないからおとなしく家に帰ろうとならないのが私たちで、人気ラーメン店の向かい側にたつラーメン店に行こうということになった。
初めて入るラーメン店で広さはその人気店の倍以上有り、一見例の人気ラーメン店と熾烈な戦いが繰り広げられているとさえ思っていたから、ある程度の期待値が私達にはあった。
しかし期待を裏切られることが、店内に入ってすぐに訪れる。
洗面所との隔たりに掛かるのれんが黒くなっている。厨房内は雑然としており不潔感さえただよう。スタッフのかたは無愛想で、食べ終えたラーメン鉢を下げその手で新しいラーメンのトッピング盛りに勤しむ姿。
おいおいそりゃないだろう。ふたりの落ちた表情。
あきらめ感の充満した私達の間で、虚しくすするラーメンの音が何だか悲しい。
早く食べて帰ろう、、そんなことを考えながらふと視線をあげたときカウンターに貼られたテプラのシールが飛び込んできた。
「食べ終えたら鉢をカウンタの上において帰ってね!」
なんでやねん!
0 件のコメント:
コメントを投稿